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自由記述回答結果(設問56)
設問56「その他政府への要望があれば自由にご記入ください。」
への回答結果です。
全回答を一括して掲載しています。なお、設問55に同様の内容の選択式設問があります。
●●●は、情報公開時にマスキングされた個社情報等の部分です。
回答文の中で改行されている箇所は「/」で示しています。
設問56の回答【全回答】
当社グループにおける人権への対応は、社員のハラスメント、差別禁止、内部通報、結社の自由が主となっている。児童労働や強制労働についても今後、グループ行動宣言に組み入れてステークホルダーとの約束に入れたいとは検討はしているが、事業関与が低い人権問題に対してどこまで対応すべきか悩む。今後人権課題による対応拡大が求められる場合、人権デューデリ実施コストや調達ポリシー策定、開示範囲等、対応がどこまで必要になるか、社内対応人員・予算が不足していることもあり懸念事項が多い。
現在、工場立ち上げ中及び製造に特化した化学系原料メーカーにつき、サプライチェーンについては、まだ想定リスクとして検討開始したばかりとなる。
国連、ILO、OECD,政府など確認する所がバラバラ。交通整理されたすっきりしたリストがほしい。
国内の企業における人権リスクでは技能実習生への人権侵害が大きな課題の一つとなっていると思われるが、一企業でサプライチェーンをさかのぼって問題把握や改善に取り組むことはかなりの時間とコストがかかるため、制度に対し、人権に配慮し、侵害につながるリスクを最大限予防したシステム・制度に改定してほしい。
企業に対するガイドラインの明確化と国民全体の意識向上のための取り組みを要望します。
NAPでも計画されている事項ですが、国が設置する救済へのアクセス窓口の強化を急いでほしい。また、取扱い件数が明らかに少ないことから、企業へのサービスの提供を積極的に普及して欲しい。
Q35等の人権に関する研修について人権全般においてはまだできていないがハラスメント防止のためのEラーニングはグループ全従業員対象に毎年実施しているのでそれを想定して回答しました。
人権に関する取り組みは企業や国家、またグローバル社会の課題解決や発展において、リスクの排除や低減、そして新たな価値の創造、SDGsとその先のグローバル目標の達成等の観点から、重要性がきわめて高いことについて、国や行政からのさらなる周知活動が有効であると考えております。
海外サプライチェーンまで確認しきれないので、一定レベルの国内対策を実施することを前提に、ホワイト国指定のような、海外の確認の負担を軽減できる仕組みがあると良い。
外国人技能実習制度について、本来の主旨に沿った運用ができるように改正を検討いただきたい。
金融持株会社であり、事業領域が広い企業における具体的な人権DDの取り組み例を知りたい。/また、人権DDの実務上も使えるチェックシートのようなものがあると非常に助かります。
日本企業においては、原則主義ではなく、細則主義のガイドラインを作成する方がより早く人権DDが普及すると思います。
①人権を含めて持続可能性を重視した調達に取り組むと相応のコストが必要となりますが、人権リスクの高い国・地域から安値で調達した製品とは勝負になりません。公正な競争が確保できるような政策を政府には取り組んで頂きたいと思います。/②外国人技能実習生制度については、現地の送出し機関で手数料の徴収、国内では管理団体による管理費の徴収等が行われ、また厚生労働省から公表された平成31年・令和元年の外国人技能実習生の実習実施者に対する監督指導、送検等の状況では、実に71.9%の違反率でありました。https://www.mhlw.go jp/content/11202000/000680646.pdf/このような状況では人権侵害に加担する可能性があるために、企業としては技能実習制度を活用出来ないと考えますので、制度の改善をお願いしたいと思います。
「行動計画」にも挙げられている諸外国から批判が強くまた特に悪質な事例が生じてしまっている我が国の諸制度(例:外国人技能実習制度)についての継続的な改善と運用状況のモニタリングを要望します。国際的な信用・評判という点で他企業にも影響があるためです。
・ビジネスと人権については関係する省庁が多いこともあり、情報が散在しており、どこかに情報を集約頂きたいと思います。/例えば、外務省のビジネスと人権のポータルサイトには、国連指導原則や国別行動計画が説明・リンクされていて、法務省人権ライブラリーではビジネスと人権に関する企業研修資料が掲載されているなど。一か所ここを見れば、国際的な人権に関する基準や人権デュー・ディリジェンスのリスク分析ツール、啓発ツールなど揃っているというプラットフォームがあれば有難いです。/・国連ビジネスと人権フォーラム、国連人権理事会等で議論されたこと、EUのデュー・ディリジェンス義務化指令の草案、骨子、日本企業が対応しなくてはいけないポイントについて情報まとめて発信頂けると、人権尊重の取り組み推進や国際社会の動向を把握するのに有効活用できると思います。
人権侵害のある国地域、企業など発生源が明確になっていれば、発生源とのがりが無いことの確認および関係遮断が可能となる。企業単位で人権侵害リスクが無いことを証明することは莫大な労力がかかり、あまりに効果的ではないと思われる。/人権侵害が行われている発生源の特定、通報に資金、労力を投資すべきと考える。
「ビジネスと⼈権」に関して、国際社会と足並みを揃えた、具体性の高い情報提供をお願いします。
各種法制度と非財務情報の連携。/例:役員業績連動報酬に非財務KPIが含まれる場合、損金不参入となる。
政権交代等による方針や施策の大幅な変更やブレが生じないようお願いします。
人権の尊重の取り組みは、人権を侵害する側とその侵害から権利を守る側といった二元論的な対立課題ととらえるのではなく、「誰一人取り残すことなく」、「人の尊厳が尊重される社会」を目指して「人権を守る」という共通の理念実現に向けて関連ステークホルダーが協力関係を構築し、その課題に建設的に取り組んでいくことが肝要と考えます。政府におかれては、各者が協力関係を構築していくにあたって、健全な対話を支援する役割を担っていただけると幸いです。
個別企業で独自に判断できるものでなく、業界・業種別ガイドラインの整備を行政の立場から行って欲しい。
日本NAPは、重要となる企業の責務について踏み込んだ行動計画(人権方針の策定、人権デューデリジェンスの導入、救済メカニズムの構築)を策定していないため、体系的な仕組みに基づく人権経営の確率が促進されないと考える。日本は、諸外国に比べて、ビジネスと人権に関する指導原則の企業導入が遅れているといわれているが、今回の日本NAPの内容によって、他国企業との差はますます広がるものと考える。人権経営の推進を通じた国際競争力の強化、持続可能性の確保、ESG投資への採用などを目指したNAP改定を要望する。
日本国と経済界リーダーには世界のルールメイキングに参加していただきたい。
海外から批判を受ける外国人労働者の脆弱な立場を是正する支援システムとして、労働者の声を吸い上げるモニタリングシステムの公的な財政支援によって、人権侵害の予防施策を徹底し、外国人労働者にとって日本の労働市場が魅力のある市場であり続ける取り組みを行って欲しい。そうしないと生産人口の減少の中で、外国人労働者に選ばれる国にならなければ、労働市場の競争力を低下させ、結果日本の国際競争力を低下させることになってしまう。
(今回の回答に関しての補足)/当アンケート全般についてですが、実効性をどのように勘案してお答えするか苦慮しました。/当社では既存の社内の仕組みも活用した取り組みもあり、外形的には「はい」となってもまだまだ不十分な点が多いと認識しております。
(回答内容についての補足)本回答の提出をもって、回答者である●●●に加え、その主たる子会社である●●●の回答とさせていただきます。
設問55の内、下記2点を要望します。/・自主的な取り組みのためのガイドライン整備(業種横断的・包括的なガイドライン整備)/・自主的な取り組みのためのガイドライン整備(業種別のガイドライン整備)/人権に関する取り組みは、企業として重要事項であると認識していますが、弊社は中小企業であり、取り組みのリソースも限られているため、ガイドラインがあれば大変ありがたいです。
人権に限らず環境に関しても欧米主導の認証制度やイニシアチブが先行しています。これらは比較的原料から製品に至るサプライチェーンが⼀企業、一国に集約されている場合は対応可能ですが、日本の産業は国を跨いだ多くの中小企業がサプライチェーンを構成しており、海外の人権、環境認証への対応は困難であると思われます。/日本独自の、中小企業にも対応可能な認証制度や監査制度を構築し、これを世界に了解を得るといった、国と経済界が⼀体となった取組みが必要と考えます。
自社内のことだけなのか、サプライチェーン全体のことなのか、分かり辛い設問が多くありました。/今回のアンケートのテーマが、サプライチェーンにおける人権に関する取組みなのであれば、自社の話よりサプライチェーンに絞った設問にした方が分かりやすいと思います。
・法制によるDD義務化には、形式的な取り組みとなる懸念があり、その効率性、実効性の観点から問題が生じる可能性がある。/・企業によるリスクベースアプローチに即した自主的な取り組みと適切な情報開示を促す環境づくりを進めつつ、個社で対応が難しい課題については国の役割として国際的な枠組みなども活用しながら対応するような連携が必要ではないか。/・個々の企業が対応できる範囲には限界があり、また個々の企業に網羅性を求めていくと、結局のところ(DDをする側にもされる側にとっても)重複感が⼤きく、社会的コストが膨大になる懸念がある。/・対応コストを下げつつ、実効性のある取り組みとして、量と質を向上させる(底上げする)必要がある。そのためには、例えばDDの標準化の推進やバリューチェーンを通じた各種調査のアウトソースなども含めて、様々な方策を活用するべきである。/・課題解決のためには、国や産業界から、先進企業の取り組み事例の紹介も含めて、具体的な取り組みの方法や考え方、調査を受けた時の望ましい対応などを⽰していただけるとありがたい。
移民政策の方向性、もしくは考え方の整理。/特に、少子化、人口減、労働人口の減少が顕著な中、外国人の働き手を増やす必要性はご認識のはず。/一方で、日本の移民政策ははっきりわからず、場当たり的な印象で、働き手の確保に一助となる「技能実習制度」は日本の法律では合法であっても、国際的な判断(特に欧米中心の国際規範)からすると、どう評価されるのか、不安。(強制労働とみなされないのか、家族呼び寄せができないことが⼈権問題にならないのか)/移民政策も含め、人口減、労働人口の減少にどう対応するのか、方向性を示して欲しい。
「ビジネスと⼈権」に関する取り組みを推進している企業と⼀緒に取り組みを推進できるようなコミュニティのような機会があるとよいと思います。/また、人権の社会課題の現状を把握するツールがないと思われます。まずは世の中の現状を把握するツールがあればと思います。
欧州などの先進的な人権の取り組み内容と比較し、出遅れている日本の人権の取り組みについて、改善の動きを政府が主導していく事を期待しております。例えば、複数の企業が利用できる救済メカニズムの仕組みの構築など。1企業では複数の委託先工場での苦情処理の仕組みを作るのは難しいケースが多いですが、政府が複数の企業が共同利用できる横断的な救済スキームの構築を推進することで、社会全体として、より高度な人権のインフラが構築できると思います。
各企業、限られた人員の中で思考錯誤しながら体制を構築し、サプライチェーン全体を対象にデューデリジェンスを実施していくのは極めて非効率と感じております。国や業界内で共有出来るものは、共有すべきではないかと考えます。
<その他の要望>/・共通のグリーバンスメカニズムの提供/・欧州や米国並みの水際対策の強化/・外国人技能実習制度の廃止
日本では、近年の海外における強制労働懸念や政治思想による人権侵害事案に端を発して、人権に関する問題が急激にクローズアップされたと理解している。/企業が主体的に取り組みを進めるのは当然のことだが、国と国の関係が大きく影響し、一企業による対応の範疇を超える事案については、政府からの支援を強く期待したい。
関連する諸法制、諸制度が更にわかりやすくなる形になればよろしいと考えます。
各外部機関による評価にもありますように、当社を含め日本企業はまだまだ人権に対する各方面の取り組みが、欧米企業に比べ進んでいない現状があります。一社では解決できない課題も多くありますので、各日本企業が人権への取り組みを推進していくことで課題解決へ繋がっていくと考えております。できるだけ多くの日本企業が取り組みを進めていけるようご支援頂ければと思っております。
・単独での救済メカニズム設置が困難な個社が参画出来る、共同基盤の設置をお願いしたい。共同基盤とすることで、知見の共有や、課題解決のコレクティブアクションにつなげられると考える。
近年急速に取組が普及したように感じるが、今後サプライチェーン全体に範囲を拡大するにあたり中小企業にも取組が浸透するよう法整備などの検討をお願いしたいと思います。
最低限企業が取り組むべき事項を明確に示していただけると、当社が取り組むべき事項が明確になり、活動が進むと考えます。
1 日本国が人権に関し、先進国であるという情報発信をお願いしたい。/2 又、国際機関、各国が法律・規則・ガイドラインを策定した背景やメカニズムをよく分析して、情報を整理した上で、企業の競争力を強化するような視点に立っての戦略的な指針の策定をお願いしたい。
設問55の1項(各国政府が企業に求める⼈権デュー・ディリジェンスの制度調和)については、グローバル展開している企業における⽇本としての基準を、イニシアティブを取って定めていってほしいと思います。
1)人権・労働に関する企業向けのわかりやすい情報発信と企業の取組に関するガイダンス/陣権に関する国際連合やILOなどの国際規範は、翻訳も含め、企業担当者にとって決してわかりやすくはなく、企業視点でのわかりやすい解説書・情報も少ない。これを企業の中で正確に認識し、わかりやすく咀嚼して周知し、事業活動にビルトインしていくまでには、相当の知見・時間・労力・費用が必要となる。/加えて、人権に関する国際規範の法制化が進む中で、法令順守の視点が必要になる。ドイツのサプライチェーン・デュー・ディリジェンス法など事業に大きな影響を及ぼし始めている新法もあるが、その具体的な内容、企業が何にどこまで取り組むべきかなどがわかる具体情報は少ない。企業の視点にたって実務的な助言をできる人権専門家は限られており、人権の実務に深い理解と実務能力をもった弁護士も少ない。/そのような状況下、外務省、経済産業省のサイトでは種々の情報発信を頂き、非常に助かっているが、さらに、法令の内容理解や企業の取組みの設計・運用に関しても、経済産業省で基本的なガイダンス、サポートを頂けると非常に有難いです。/参考事例として、経済産業省が外国公務員贈賄防止に関して、数年ごとに研究会を立ち上げ、弁護士や研究者、企業や日本経団連、業界団体の代表を交えて、法令や執行動向のアップデート、企業の有益な知見の共有などを含む「外国公務員贈賄防止指針」を策定し、更新頂いている。指針はもちろん、中小企業などでもそのまま使える啓発資料の作成や、相談窓口の設置、経団連での説明会など、いずれも非常に有益であり、ぜひ、同様の取組みを検討頂きたい。/2)鉱物・原材料調達に関する現実的なデュー・ディリジェンスの仕組み作り/鉱物の調達は、採掘に関わる人権リスクの高い分野だが、個々の企業が数万カ所といわれる採掘現場までの長いサプライチェーンを調査するのは不可能。契約を通じた縛りに依存せざるを得ないが実効性の問題もあり、それ以上の取組みを要請されている。紛争鉱物やコバルトのように、業界としての現実的な監査・認証の仕組み構築を各国政府と連携し働きかけて頂きたい。/(例)コバルトは、CSR団体RBA傘下のRMI(Responsible Minerals Initiatives)が製錬所監査の仕組みを作り、主要な製錬所を自ら監査、監査に合格した製錬所からコバルトを調達している限り、上流のデュー・ディリジェンスは不要というルールを制定した。当社はRMIに加盟、この仕組みを活用し、コバルトを調達している。/3)人権(および経済安全保障)に関わる「取引規制」について/米国は、従来から強制労働に関与した製品の米国輸入を禁止しており、その疑いだけで米国輸入を差止可能である。加えて、米国政府により新疆・ウイグル自治区で製造または採掘された物品、およびそれらを使用したすべての物品を対象とする包括的な輸入規制が続いており、今後、経済安全保障に絡めて、米国の様々な省庁による様々な法令を活用した執行強化、法整備の動きもある。規制対象となりうる鉱物・原材料自体は多くの電子機器に使用されており、同自治区のシェアも大きい。長いサプライチェーンの正確なデュー・ディリジェンスは困難である。一方、すべてを輸⼊禁止にすると米国経済への影響も大きい。結果、実際にどの企業のどの製品を輸入禁止・差止するかの判断は米国税関当局の裁量に依存する不安定な状態にある。/とりわけ後者の包括的な取引規制について、日本政府として、同様の取引規制の整備を検討する場合、日本の産業界の事業継続が困難にならないよう、引続き、配慮をお願いしたい。
国としてリスクの高い対象範囲などを含めて情報を発信するとともに、企業に対して認証制度や監査をするなどの対応を求める。認証をとっていれば、その企業についてはデューデリジェンスをしなくてもいいという判断もでき、調査対象範囲が絞り込める。
リモートワークのため郵送でいただいたものを確認したタイミング遅くなり期日を超えており恐れ入ります。/(一度お電話で問い合わせた際に遅延でも提出できる範囲で。とのことでしたので送信します)